【まとめ】タタラの切れ

前記事についていろいろな意見を聞かせてもらいましたので、僕なりにまとめておこうと思います。
結果としては一般的に言われている「締め」や「乾燥のコントロール」なのですが、それがなぜなのかを考えてみようと思います。

【1】切れの原因について
前提として
1.粘土は乾燥時に収縮します。
2.乾燥は外気に接している部分から進みます。
3.収縮率は土の密度によっても変わります。
これらの事から、乾燥時に外側と内側の収縮差が出来るため粘土に無理がかかり、耐えられなくなった部分に亀裂が入るのではないかと考えます。
要因は1つではなく複合的なものだとも思います。

【2】対処
普通に乾かすとやはり外側・内側で乾燥スピードが変わってしまうので収縮差ができてしまいます。
全体的に乾かすのに有効なのが新聞紙やビニールをかけてゆっくり乾かすという事でしょう。
しかし、目的は収縮差を少なくするという事なので可能であれば早くても均一に乾かす事が出来ればベストだと思います。
全ての箇所が同じように縮まれば問題ないはずです。
これが難しいので一般的には「ゆっくり乾かす」という方法をとるのだと思います。
問題は【1】の3「密度」についてです。
これが一般的に言う「しっかり締める」ということです。
締めるという事はもの自体の強度も上がりますし、とにかく締めておけば全体の密度を均一化しやすいからだと思います。
これも、目的は密度差を無くすという事ですから一切締めないで全体が緩い状態でもいいのだと思います。強度は少し落ちるのでその他の要因に対しても弱いかもしれませんが。
(ここで話している強度とは陶器としての強度ではなく、焼く前の粘土の状態での強度です)

今回の僕の現象は多分これが原因ではないかと思いました。制作の方法から見てみると縁部分と中部分の密度の違いが出来やすい方法です。
前記事の写真を見て判るように乾燥三日目ですがそれほど乾きムラも無く、まだ湿っている状態です。
ほぼ均一に乾きだしています。
そして、大きな皿にはあまり表れない現象でした。
小さなサイズの場合、縁(締めている)の部分とそうでない部分の割合が近くなり、収縮差に耐えきれなくなる。例えば1:2(高密度:低密度)など。
大いお皿であればその比率は1:10〜となるわけです。
じゃぁ、どうするのか?
全体を良く締める、または縁をあまり締めない。このどちらかだとおもいます。
結論としてはごくごく一般的な事なんですが、自分の中で合点がいきました。
これが正解かどうかは確信出来ませんが、
作り直しが出来ましたらまた報告したいと思います。
ご意見くださった皆様ありがとうございました。また気がついた事ありましたらお聞かせください。



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by tenstone | 2011-11-24 18:14 | 技法・technique | Trackback | Comments(4)
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Commented at 2011-11-24 19:10
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by tenstone at 2011-11-25 10:07
□鍵コメさん
水分量ですね。
いろいろ勉強したら報告します(笑)
Commented by てるぼー at 2011-11-26 10:19 x
考えておりました。四角い方には発生しないとか。で、動画を拝見させて頂き、考えの行き着くトコは、【締め】では?と思いました。「じゃあ、要因を探るにはどうする?」って事で、「仕上げした物と、仕上げしない物での発生の割合を調べたら?」の結論になりました。で、新しい記事を読まさせてもらい「なるほど!」たくさん偉そうな事書いてしまいお許して下さい。
Commented by tenstone at 2011-11-26 18:45
□てるぼーさん
そうですね、板ものはやはり「しめ」と「乾燥」ということでしょう。
ただ、そう教えられてきた事を漠然と履行するだけでなく自分なりに根拠を導きだす事が大事なのかなと思います。
研究者ではないので作り手としての範囲でしか出来ませんけどね(^^;)


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