石膏型のとり方【前編】

この2ヶ月間、一つの皿の制作にかかりっきりです。
完成形は頭の中にあるのだけど、それをどういう方法で実現するかと試行錯誤しています。
結局石膏型を使って実現するところまでいったのですが難問だらけで毎日まいにち失敗の山を築いています。
おかげで石膏スキルが随分上がりました(笑)。

今回は細かい文様を石膏で写し取る作業で、普段はあまり気にしない「エアの混入」が避けられず、脱気に対して相当シビアになりました。

そんな事をふまえ、石膏の型取り方法を紹介します。

石膏の量は、必要な体積=石膏のグラム数とします。
10cmの立方体なら、10×10×10=1000立方センチなので1000gとします。
水の量は石膏の説明書きを読んで下さい。
今回使用する石膏の水量は74%なので740ccとします。

【型の準備】
原型は周りに壁を作り、接地部分は粘土などで漏れ止めをします。
使っているのは油粘土。
b0022655_2374721.jpg

なるべく平らにしたいのと、後処理がラクということでガラス板を使っています。
b0022655_2395219.jpg
この台については後ほど。

【石膏作り】
b0022655_2321868.jpg

混ぜ合わせる容器に冷水を予め用意して、そこに石膏を入れていきます。
粉が自然に溶けやすいよう、料理用のカシャカシャする(笑)篩を使っています。
全て入れ終わるまで時間がかかりますが、焦らずやって大丈夫です。混ぜるまで硬化は始まりにくいです。

b0022655_2331950.jpg

量が多いと入れ終わるまでに数分かかりますが、入れ終わってから2分ほど放置します。
これは粉が自然に溶けるのを待っている時間です、溶ける前に混ぜだすとダマができてしまいます。
その後、泡立たないように「ゆっくり」「丸い棒」で100回ほど混ぜます。

混ぜ終わったら流し込みですが、石膏が泡立たないように気を付けます。
石膏が混ぜ棒を伝って流れていくようにしながらゆっくり流し込むといいです。
b0022655_23163390.jpg


【バイブレーション】
流し込む際、硬化最中には振動を与えながら流し込むと気泡が浮いてきてエア混入のリスクが軽減されます。
普段は机を叩いたりするくらいの振動を与えればいいのですが、今回は型に細かい文様があり、そこに小さな気泡がまとわりつくのです。
そこで専用のバイブレーター作業台を作ってみました。
b0022655_23275537.jpg

蝶番でV字に組んだ台に電動マッサージ器をぶら下げ、ガラス板を載せV字が拡がるとテンションがかかりガラス板に振動を伝えます。
b0022655_2328161.jpg
b0022655_2328478.jpg

b0022655_23331966.jpg



【完成】
b0022655_23331111.jpg

石膏は固まる時に暖かくなります。
冷めだしたら周りの壁や粘土を取り除き離型します。
b0022655_2337259.jpg

原型を外し、石膏のバリを取ったりと後処理をします。
今回使っている原型はシリコンで作った型なので外すのは簡単です。

あ、そうだ!
シリコンの原型には気泡が浮き上がりやすいようにシリコンスプレーもしています。
b0022655_23401633.jpg


普通はこれで完成ですが、この型の場合はこの後裏に石膏を盛りたし、高さ調整をします。
その為に肉厚も薄めに作っています。
次回【後編】ではその工程を紹介しますね。

後編はこちら


!→…ranking
b0022655_166360.gifb0022655_1663534.gifb0022655_1665319.gifb0022655_1671418.gifb0022655_167276.gifb0022655_1673932.gif
by tenstone | 2016-10-15 23:54 | 技法・technique | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://tenstone.exblog.jp/tb/26279227
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。


札幌の陶工房&器ギャラリー【STUDIO TENSTONE】橋本忍の作品紹介や陶芸のお話。下のマイクマークからインタビュー記事へ


by tenstone

プロフィールを見る

カテゴリ

全体
お知らせ
陶芸コラム・column
作品・works
技法・technique
道具・TOOL
展示・exhibition
メディア・掲載
私事
趣味的な話
プロフィール
未分類

お問い合わせ
ホームページ
Online Store4/20up
陶芸用エプロン8/23up

STUDIO TENSTONE
北海道札幌市白石区平和通9丁目北10-16
電話011-866-5067
OPEN 10:00~18:00 日祝休

※個展などで留守にしている事もありますので、お越しの際はご一報ください


2017年スケジュール

個展
10月13日〜15日
@札幌

うつわごと 2017
11月1日〜6日
@大阪

▼終了▼
『お茶をたのしむうつわ展』~台湾茶~
8月4日〜10日
イル・ドーノ千歳
ワークショップ&個展
7月24日〜30日
Penélope Vallejo Studio他
(スペイン)
カップ&ソーサー展
2月18日〜26日
イル・ドーノ千歳
企画展
3月22日〜28日
銀座三越
一輪挿し展
2月18日〜26日
イル・ドーノ千歳
橋本忍展
2月9日〜14日
@うつわ謙心(東京)


2016年の活動
2015年の活動
2014年の活動
2013年の活動
2012年の活動
2011年の活動
2010年の活動
2009年の活動
2008年の活動



作品取扱店
■Galerie h(Geneva)
■il dono千歳(北海道)
■人禾生活有限公司(台湾)
■物.品 Wu-pin(北京) 
■gallery Eclectic (London)
■ivory (webshop)
■うつわ謙心 (東京)
■WAGOKORO (webshop)
■OEN (webshop)
■はしもと陶芸館 (北海道)
■Maud and Mabel(London)
■待入荷(北京)
朝阳区新源南路16号世方豪庭一层



Shinobu Hashimoto


Twitterボタン

以前の記事

2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
more...

検索

タグ

最新のコメント

>てると さん お久し..
by tenstone at 22:26
横手の急須で検索したら‥..
by てると at 12:02
>michi_potte..
by tenstone at 00:54
アメリカで陶芸教室に通っ..
by michi_pottery at 13:46
ありがとうございます。
by toujinsha at 06:26