カテゴリ:技法・technique( 115 )

上絵の問題点

これまでに幾度か上絵での失敗について書いてきましたがやっと、上手くいかなかった原因と対策がわかりました。
上絵にもいろいろあるのですが、僕が使っているのは「銀彩」、「パラジウム彩」、「プラチナ彩」。
いずれも高確率で曇りやムラが出来たりして綺麗に焼き付かないことが多かったのです。
失敗した時はさらに上塗りをして再焼成したり、場合によっては全部焼き飛ばしてから再度やり直したりと…。
多くの手間とコストがかかりました。
これまでやってきた対策は、塗り方の改善、筆の選択、焼成方法などでしたがどれも決定的な改善は見られませんでした。
うまくいく時もあればいかない時もある、という感じ。

先月やってみた、ガスバーナーでプラチナ焼き付け実験で分かった「一定のところを超えると曇りだす」という事。
ガスバーナーで炙るという極めて雑な環境、極めて短時間でも綺麗に焼き付いたという事。
これらの事から、(今までは)丁寧に焼きすぎなのでは?と思う事ができました。
そこで今回と前回、2回にわたって雑な焼き方をしてみました。
今まではゆっくりと温度を上げ、8時間ほどかけて750度にしていたのを4時間ほどで700度という焼き方に変更です。
最高温度についてはまだ変更の余地があるとは思いますが、今までゆっくり焼くことでしっかりカロリーがかかっていたのを早く焼き上げることで抑えることができ、表面的な加熱で済むということでしょうか。
この2回の雑な焼き方では今まで同様の失敗は見られなくなりました。多分これで正解でしょう。
散々悩んで、丁寧に色んな対応をして‥‥結果、適当な感じが良かったという結論です(笑)
お金も時間もかかりますが、これが独学の醍醐味ですね(苦笑)
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by tenstone | 2017-03-09 23:51 | 技法・technique | Trackback | Comments(0)

四角い取手の作り方

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ティーカップに着ける四角い取手、こういう変形のものってどうやって作ろうかなぁ?って考えてみると意外と難しいんです。
1個、2個作るのなら手で成形するのもいいのですが、結構な手間と時間がかかってしまうのです。
そこで考えたのがこんな型です。
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上から見ると
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石膏の塊から山状の部分をノコギリやサンドペーパーを使って削り出します。
望みの形状になったら山状の部分に溝を掘る。溝はかきベラなどでひたすら削ります。
あとは試しながら深さや幅を調整していきます。

型を作るのにも手間と時間はかかりますが、出来上がってしまえば作品のクオリティーと制作の効率は格段に良くなります。

<使い方>
溝に粘土を詰め込み平らなもので良く押し込みます。
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弓やヘラで余分をそぎ取り、
スポンジやなめし皮で表面を整える。
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少しおいてから型から外す。
こんな簡単には外れないので工夫してください(笑)
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完成
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ボディーに接着し、細部を整えたら完成。
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僕の四角い取手はこうやって作っています。
型があるとはいえ、普通の取手の方がラクかな(笑)

四角い取手の作り方、自宅陶芸の皆さまの参考になればと思います。


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by tenstone | 2017-02-26 02:35 | 技法・technique | Trackback | Comments(0)

ガスバーナーでプラチナ焼き付け実験

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今日は個展の作品にプラチナを塗っていました。
このプラチナ彩、僕は未だにうまく焼けないことが多く、かなりのプラチナを無駄にしています。(汗)
今回はプラチナのメーカーを変えたくらいで、これといった解決策もないまま…とりあえず重たい気持ちで塗り始めようとしました。
その時、
先日、材料屋さんの柴田さんと話した中でバーナーでも焼きつくらしいという話をしたのを思い出し早速実験開始。
結論としては成功です。
外見的には問題なく焼き付いています。プラチナ皮膜の強度や急加熱によるボディーへのダメージなどは不明ですが普段窯の中で起きている現象を実際に目れたことは色々と興味深かったです。




b0022655_10414375.jpg橋本忍 展
2017.2/9 - 2/14
OPEN 11:00~20:00(最終日 17:00まで) 
会場:うつわ謙心   東京都 渋谷区渋谷2-3-4スタービル青山2F
作家在廊:全日




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by tenstone | 2017-01-31 01:25 | 技法・technique | Trackback | Comments(0)

泥(ドベ)によるテクスチャー

今日作った板皿は泥を施してみました。
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まず成形を完成させた皿と同サイズ程度の板に泥を塗りたくります。
この時使う板は石膏板やケイカル板のような吸水性のあるものがいいような気がします。
泥を塗った板を皿に合わせ密着させ、やや乾燥して剥がれる頃合いまで放置。
板を剥がしたらハミ出した泥をを整えて完成。
面白いテクスチャーを作れますがコントロールには慣れが必要かもしれません。

やり方は違いますが、これまでも泥を使った作品はいくつかあります。
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作品に変化が欲しい方は
いろいろなやり方を試してみてはいかがでしょうか。
アイデア次第で新しい表現が出てくるかもしれませんね。

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by tenstone | 2017-01-14 23:31 | 技法・technique | Trackback | Comments(2)

石膏型のとり方【後編】

前回】作った石膏型の裏に石膏を盛り足す工程を紹介します。

裏に石膏を盛り足す理由は
・1回目の型が薄いから。(その量の方が気泡抜きには有利なので)
・傾きが無く、高さが揃った型を数個作るため。
・単純に厚い方が丈夫。
といった事でしょうか。

まず前回作った型を裏返しに置いて、周りを油粘土で囲います。今回もガラス板に直置きです。
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前回使用した枠を再び固定。石膏が漏れないように油粘土の補強もしたりします。
両サイドにはタタラを用意しておき、これよりちょっと上まで石膏を流し込みます。
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今回の流し込みはあまり気を使いません。バイブレーターは使用。
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数分して石膏が生クリームくらいの硬さになったタイミングて、キッチンペーパーを落とし表面のうわ水を軽く吸い取ります。
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ここからは急いで作業。

枠を外し。
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アルミのアングルを使い表面を削ぎ取ります。タイミングが合えば生クリームのように気持ちよく取れます。
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ちょっと硬くなってきちゃった(残念)

削ぎ落として高さが揃ったら固まるまで待ちます。
完全に固まり、石膏が冷め始めたら周りの粘土を外します。
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出来上がったものをタタラと並べてみると当然ピッタリです。
こうするとうちの工房のように建物や机の水平を信頼できない場所でも傾きのない均一の厚みの型を作ることができます。
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最後は横を削ったりペーパーをかけたりして整えると完成です。



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by tenstone | 2016-10-18 19:40 | 技法・technique | Trackback | Comments(0)

石膏型のとり方【前編】

この2ヶ月間、一つの皿の制作にかかりっきりです。
完成形は頭の中にあるのだけど、それをどういう方法で実現するかと試行錯誤しています。
結局石膏型を使って実現するところまでいったのですが難問だらけで毎日まいにち失敗の山を築いています。
おかげで石膏スキルが随分上がりました(笑)。

今回は細かい文様を石膏で写し取る作業で、普段はあまり気にしない「エアの混入」が避けられず、脱気に対して相当シビアになりました。

そんな事をふまえ、石膏の型取り方法を紹介します。

石膏の量は、必要な体積=石膏のグラム数とします。
10cmの立方体なら、10×10×10=1000立方センチなので1000gとします。
水の量は石膏の説明書きを読んで下さい。
今回使用する石膏の水量は74%なので740ccとします。

【型の準備】
原型は周りに壁を作り、接地部分は粘土などで漏れ止めをします。
使っているのは油粘土。
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なるべく平らにしたいのと、後処理がラクということでガラス板を使っています。
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この台については後ほど。

【石膏作り】
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混ぜ合わせる容器に冷水を予め用意して、そこに石膏を入れていきます。
粉が自然に溶けやすいよう、料理用のカシャカシャする(笑)篩を使っています。
全て入れ終わるまで時間がかかりますが、焦らずやって大丈夫です。混ぜるまで硬化は始まりにくいです。

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量が多いと入れ終わるまでに数分かかりますが、入れ終わってから2分ほど放置します。
これは粉が自然に溶けるのを待っている時間です、溶ける前に混ぜだすとダマができてしまいます。
その後、泡立たないように「ゆっくり」「丸い棒」で100回ほど混ぜます。

混ぜ終わったら流し込みですが、石膏が泡立たないように気を付けます。
石膏が混ぜ棒を伝って流れていくようにしながらゆっくり流し込むといいです。
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【バイブレーション】
流し込む際、硬化最中には振動を与えながら流し込むと気泡が浮いてきてエア混入のリスクが軽減されます。
普段は机を叩いたりするくらいの振動を与えればいいのですが、今回は型に細かい文様があり、そこに小さな気泡がまとわりつくのです。
そこで専用のバイブレーター作業台を作ってみました。
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蝶番でV字に組んだ台に電動マッサージ器をぶら下げ、ガラス板を載せV字が拡がるとテンションがかかりガラス板に振動を伝えます。
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【完成】
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石膏は固まる時に暖かくなります。
冷めだしたら周りの壁や粘土を取り除き離型します。
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原型を外し、石膏のバリを取ったりと後処理をします。
今回使っている原型はシリコンで作った型なので外すのは簡単です。

あ、そうだ!
シリコンの原型には気泡が浮き上がりやすいようにシリコンスプレーもしています。
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普通はこれで完成ですが、この型の場合はこの後裏に石膏を盛りたし、高さ調整をします。
その為に肉厚も薄めに作っています。
次回【後編】ではその工程を紹介しますね。

後編はこちら


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by tenstone | 2016-10-15 23:54 | 技法・technique | Trackback | Comments(0)

石膏型作り

この一ヶ月くらいずっと型取、型作りをしています。
今まで型取りをする時は、まず通常使っている陶土で形作ったものを石膏で型取りしていましたが、今回は繊細なものが多く陶土ではやりにくいので「油ねんど」を使いました。
加えて、型取りシリコンも駆使して型の為の型を作ったりと、陶芸っぽくない作業に終始する日々です。


皿の足の型を増産しています。型取りブロックを使うとサイズが一定するので何かと便利なことも多いです。
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石膏が固まり、離型するとこんな感じ。右側はシリコンで作ったマスター型で、この後もブロックを積み直して石膏を流し込む作業を繰り返します。今回は足を8個作りました。
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マスター型は、油ねんどで作った形を石膏で型取り、その石膏型にシリコンを流し込み作ります。


出来上がった足はこのように使います。
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写真は外している途中なので1箇所にしか石膏型が置いてありませんが、4個の石膏型を各箇所に置いて使っています。


ちなみに、
粘土に印を付ける時、傷をつけたくない場合は柔らかめの筆ペンが便利です。
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by tenstone | 2016-09-21 20:48 | 技法・technique | Trackback | Comments(0)

【動画】茶こしの作り方

これまでも急須の作り方については度々紹介してきました。
今回は茶こしの作り方を動画で紹介してみますね。

古いものですがこちらの記事もあわせてどうぞ
>>急須の作り方・茶こし編
>>急須の作り方・口の接着編
>>急須の構造を考える



(前回)ボディーの作り方


次回は仕上げを紹介します。

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by tenstone | 2016-07-29 15:02 | 技法・technique | Trackback | Comments(0)

ポットの作り方【動画】

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いろんな作り方があると思いますが、僕がポット・急須を作るところを動画に撮ってみました。
蓋の受けについて解説します。




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by tenstone | 2016-06-26 00:17 | 技法・technique | Trackback | Comments(0)

化粧掛けの失敗

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久々に失敗の山を築きました。
「粉引の器」とは、粘土で作った後に化粧土(泥)と呼ばれる白い泥をかけて作品を白くするという技法です。
白い釉薬で白くするのとは違った風合いが得られ、人気のある技法のひとつです。

やり方はいろいろあるのですが、僕の場合は粘土で成形したら完全乾燥する前=生乾きの状態で化粧泥をかけます。
焼く前の「土」の段階ですので水分を含ませると写真のように崩壊してしまう可能性があります。
とはいえ長年やっているとタイミングなど含め要領が解ってきてほとんど失敗しなくなりました。

ちょっと外出する予定があり、その前にやっちゃおうと思い早まった。
昨日からの天候と今日の天候。
いくつかの悪い条件が重なってこうなりました。

壊れだしたのを見つけたのでタイムラプスで撮影してみました。
実際には数分間の出来事ですが12秒ほどになっています。



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by tenstone | 2016-05-12 20:04 | 技法・technique | Trackback | Comments(0)


札幌の陶工房&器ギャラリー【STUDIO TENSTONE】橋本忍の作品紹介や陶芸のお話。下のマイクマークからインタビュー記事へ


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STUDIO TENSTONE
北海道札幌市白石区平和通9丁目北10-16
電話011-866-5067
OPEN 10:00~18:00 日祝休

※個展などで留守にしている事もありますので、お越しの際はご一報頂ければ確実です



2017年スケジュール
カップ&ソーサー展
2月18日〜26日
イル・ドーノ千歳

企画展
3月22日〜28日
銀座三越

ワークショップ&個展
7月28日〜30日
Penélope Vallejo Studio他
(スペイン)

▼終了しました▼

一輪挿し展
2月18日〜26日
イル・ドーノ千歳
橋本忍展
2月9日〜14日
@うつわ謙心(東京)



2016年の活動
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2014年の活動
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2012年の活動
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2010年の活動
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作品取扱店
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■Oh!happy day(名古屋)
■楚々(静岡)
■物.品 Wu-pin(中国) 
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■うつわ謙心 (東京)
■WAGOKORO (webshop)
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■はしもと陶芸館 (北海道)
■Maud and Mabel(London)



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